「包帯全般」カテゴリーアーカイブ

使った包帯、伸ばした包帯の巻きあげ方


使った包帯は、一度伸ばしてから、また巻いて使うので、巻き取り方(巻きあげ方)を知っておかなければなりません。
ここでは包帯巻き器を使わないで包帯を巻きあげる方法をご紹介しています。

実際に包帯を患部に巻いている最中に巻き方を間違えた場合などに途中まで解いて、巻き戻すときにも使えますので、覚えておいたほうがよいでしょう。

最初に包帯の一端を親指と人差し指を使って少し巻き、包帯を中指と薬指の前を通して、人差し指と小指の後ろを通すようにして押さえます。
次に包帯を手の平から前腕の上に引っ張り、もう片方の指から手の平を使い転がしながら巻いていく動作を繰り返します。

各部位の包帯の巻き方

足のむくみ解消の弾性包帯の巻き方

足のむくみを解消するための弾性包帯の巻き方(簡易バージョン)

むくみは下肢・足に起こることがとても多いのですが。
骨折などで長く足をギプス固定していたあとなども強いむくみが出ることがあります。
ここでは弾性包帯を利用した最も簡単な巻き方を掲載していますので参考にしてください。

むくみがひどい場合にはもっと本格的な弾性包帯を巻く必要がありますが、足のむくみの解消には、リンパマッサージと併用して、弾性包帯を使用した圧迫療法と圧迫したままの運動が有効です。

また、むくみの解消や予防に、弾性ストッキングを使う場合がありますが、弾性ストッキングは圧力が固定されてしまうことと、力の弱い方は自分ではくことができない場合があります。

その点弾性包帯なら、個人の足の状態に合わせて締め加減も調節でき、弾性ストッキングより扱いやすというメリットがあります。

弾性ストッキングは、はいていても見た目に分からない物が多くありますので、外出時に使用するのが良いでしょう。

ここでは、弾性包帯を使った簡単な巻き方を紹介します。
ここで使った包帯は固定用弾力包帯 フリータイ 7.5cm×4.5m(伸長) 6コ

包帯の巻き方の基本通り、包帯の端は(腕や足など巻く部分の軸に)少し斜めにあててから、ひと巻きします。巻き始めの位置は、指を反らせて曲がる位置の手前らです。下になった包帯のはみ出た部分を折り込み

折り込んだ包帯の上を巻いていきます。

包帯がずれないように少し引っ張りながら一周巻いて(環行)

今度は少し手前に向けて引っ張りながら斜めに巻いていきます。

同じように手前に引っ張りながら足首側に螺旋に巻いていきます。

もう一度螺旋に手前を巻いていきます。

足関節の手前まで巻いたら、今度は足関節をまたいで8字に巻きます。
まずはアキレス腱の方に引っ張りながら巻いていき


足関節の前を通して、また足の方に巻いていきます。ここから足裏を通して足の小指側→足関節の前に引っ張りながら巻いていきます。
 
先程より少し足の方にずらして、もう一度同じように8字に麦穂帯を巻いていきます。

足の方に戻す際も、先ほどの包帯よりも下にずらして巻きます。

前の画像の状態を、横から見たところです。ここから足の裏→

もう一度同じようにアキレス腱の下部を巻き→足関節の前→足の裏→足関節の前の順に8字に巻いていきます。

8字に巻いてアキレス腱の方に戻ります。

今度は足首を一周巻きます。

足首を一周巻いたら、ここからは少し斜めに膝の方にずらしながら巻きあげます(螺旋帯)

最初は少しだけ膝の方にずらして巻きます。
 
少しずつずらす間隔を広げながら巻きます。
 
緩めないように引っ張りながら巻きます。
 
しわにならないようにしっかり引っ張ります。
 
少しずつ間隔を広げて螺旋に巻くのは、足首に近い部分で一番圧力が強く、膝に近い部分にいくほどかかる圧力が少なくなるようにするためです。
  

螺旋帯で膝の手前まで巻いて

最後は環行で終わります

必要に応じ一度巻いた上に重ねて巻いてもかまいませんが、下肢のチアノーゼ、しびれ、疼痛といった症状の増悪がないことを確認しつつ強い圧迫力へと移行させます。
弾性包帯をつけっぱなしにすることで不快感等があるかもしれませんが、早く足のむくみを改善するためにはマッサージの後に包帯を巻き、そのまま歩いたり足首を動かしたりすることがとても大事です。

圧迫をした状態で運動する事により、筋肉がポンプとして働き、リンパ液の排出を促す事ができます。

今回は最も簡易的な巻き方を紹介していますが、浮腫がひどい場合はスポンジなどのクッションで覆い、その上から数種類の包帯を使い、大腿部まで弾性包帯を巻きます。このようにしますと皮膚を保護し、より強い圧と弾力で脚を覆うことができ、大きな効果が期待できます。

各部位の包帯の巻き方

おすすめの包帯など

各部位の包帯の巻き方

捻挫の応急処置

包帯の巻き方と併せて知っておきたいのが応急処置です。
捻挫や骨折の応急処置方法として「RICE処置」という方法が
知られています。最近はSが加わりRICESといいますが。
RICESとは
    R・・・・Rest(安静)
    I・・・・Ice(冷却)
     C・・・・Compression(圧迫)
    E・・・・・Elevation(挙上)
    S・・・・・Support(支持 )
この応急処置をケガ直後から24~72時間程度行います。

具体的には
(R)安静とは、受傷部に力が加わらないようにすることをいいます。
スポーツや運動をしているときはすぐに中止し、患部を動かさないようにします。
安静は腫れや炎症を抑え、出血を最小限にくい止める効果があります。
(I)簡単な方法としてはビニール袋を2重にして氷と水を入れてしっかり口を閉じて、痛めた
部位にあてて冷やします。
目安としては15分くらいですが、アイスパックなどを使う場合は冷やしすぎると組織にダメージを与える(凍傷を起こします)ので感覚がなくなったところでやめます、
この際に弾性包帯で圧迫しておいてもよいです
(C)圧迫とは、患部に圧力を加えることをいいます。
圧迫することで出血を抑え、内出血や体液などによる腫れを抑えることができ、結果として回復が早まります。
弾性包帯を濡らした上からアイシングをすれば、冷却と圧迫を同時に行うことができます。
(E)挙上とは、患部を心臓より高い位置に持ち上げることをいいます。
心臓より高くすることで腫れや、腫れによる痛みを抑え、腫れを少なくすると結果として回復も早くなります。
(S)支持とは、患部に刺激や衝撃が加わらないように支えることをいいます。
靭帯などを傷めたり、骨折などで不安定になった部分の補助をします。
支持に使うものは、きちんとした道具がない場合は段ボールや板や棒、雑誌や新聞などを使う事が出来ます。
肌に直接当たらないように、ガーゼや包帯などを軽く巻いたうえにあて、更に包帯で固定するのが良いのですが、なければとにかくけがをした場所が動かないようにテープなどで巻きつけておいてもよいです。
締め付けすぎには注意しましょう。

以前は突き指をすると、引っ張れと言われていたのですが、余計に傷める可能性ありますからやめておきましょう。
むしろ捻挫した関節に少しの間、ゆっくりと圧力をかけたほうが痛みが治まってきます。
足の捻挫ならゆっくりと体重をかけて立って、そのまま少し我慢していると痛みはかなり治まってくるはずです。
(骨折している場合はむやみに圧力をかけてはダメです。)

直後にこういった処置をするかしないかで
治りがの早さが違ってきますので、包帯の巻き方と一緒に覚えておくと良いです。

各部位の包帯の巻き方

包帯について

包帯の種類

包帯には一般的な巻軸包帯、 弾性包帯(伸縮性包帯)のほかに 救急絆創膏、三角巾、ネット包帯、ギプス包帯なども包帯の一種とされます。

左から巻軸帯、三角布、ネット、ギプスです。

ここのサイトでは主に巻軸帯の巻き方について説明しています。
巻軸包帯には伸縮性のある弾性包帯等と、木綿でできた伸縮性のない綿包帯があります。
最近では、簡単にきれいに巻ける弾性包帯を使い、綿包帯を巻けないという方が増えているようですが、

固定がしっかり行え、圧迫による血行障害を起こしにくいのは綿包帯だということは知っておいて損はありません。

弾性包帯は固定というよりは応急処置の際にアイシングをしながら患部を圧迫する際や、綿包帯を上から押える際、下肢のむくみなどの解消のための圧迫包帯になどとして巻く場合が多いです。

包帯の幅

日本での包帯は、もともと晒(サラシ)を裂いて適当な太さにした物を使用していました。(晒がわかりにくい方はゲゲゲの鬼太郎の一反木綿を想像してください)

そのため包帯はさらしを半分に裂いた幅のものを2裂、4分割した幅のものを4裂というように呼び、

いくつに裂いたかによって2裂、3裂、4裂、5裂、6裂、8裂の幅の包帯があります。

一般的には8裂は指、6裂は手首や足首、5裂は足首や肘、4裂は肘、3裂は膝や肩等を巻く際に使いますが、

個人の体の大きさにあわせて変えますから参考にしてください。

包帯の巻き方

繰り返しになりますが、包帯の巻き方の原則として、必要がない限りは引っ張らないように、転がすように巻きます。

このサイトの画像では見やすいように、少し伸ばした状態で写していますが、基本的には転がすように巻くようににしてください、伸ばして巻く場合は、強く引っ張っぱり過ぎると血流を阻害する場合がありますので気をつけましょう。

巻いた部分から先の脈拍が測れない場合や、指先をつまんでみて、つまんだ手を離してもなかなか血色が戻らず白くなったままだったりしたら強く巻きすぎている事を疑いましょう。

このサイトの大半の方法は分かりやすく、問題はない巻き方です。
しかし、なかには賛否両論の巻き方もあります。

これから紹介する巻き方は多くの治療者が使っている方法ですが、中には反論のある方もいる点を考慮し、包帯の巻き方の手順を具体的に説明していくつもりです。

それでは“訴えないで下さい”という免責条項を明記したので、本題にります。


ここでは手の指を例に基本の巻き方を紹介します。

包帯の巻き方の基本、最初は包帯の端は少しずらして真横にひと巻き包帯の巻き方の基本、最初は包帯の端は(腕や足など巻く部分の軸に)少し斜めにあて、真横(腕や足の軸にほぼ直角)にひと巻きずらした包帯の端を折り込んでずらした包帯の端を折り込んで
折り込んだ端末の上をもうひと巻きしてから斜めに折り込んだ端末の上をもうひと巻きして、ずれにくくしてから斜めに
この場合は小指を巻きますこの場合は小指を巻きます
小指を一周巻きます小指を一周巻きます
小指一本では安定しない場合は続いて隣の指を巻きます、この際に小指と薬指の間に包帯がなく肌と肌が直接密着してしまうととかぶれの原因になります指一本では安定しない場合は続いて隣の指を巻きます、この際に小指と薬指の間に包帯がなく肌と肌が直接密着してしまうととかぶれの原因になります
包帯の巻き方小指と薬指をまとめて一週巻き包帯の巻き方小指と薬指をまとめて一週巻き手首に戻ります手首に戻ります手の甲側にできた包帯の隙間を埋めるように手首を一周巻きます手の甲側にできた包帯の隙間を埋めるように手首を一周巻きます
手の甲側にできた包帯の隙間を埋めるように小指側に包帯を持っていきます手の甲側にできた包帯の隙間を埋るようにして小指側に包帯を持っていきます小指と薬指をまとめて巻き小指と薬指をまとめて巻き手の甲側にできた包帯の隙間を埋めるようにして手首に戻ります、この時点で手の甲側にあった隙間はなくなっています手の甲側にできた包帯の隙間を埋めるようにして手首に戻ります、この時点で手の甲側にあった隙間はなくなっています
包帯のとめ方です、初めと同じように真横にまいて止めましょう。この場合は手首を真横に一周まいてとめます包帯のとめ方です、初めと同じように真横にまいて止めましょう。この場合は手首を真横に一周まいてとめます包帯の端を、まいたときに内側になるほうに少し折り返し

包帯の端を、まいたときに内側になるほうに少し折り返し

さらに台形を作るように折り返します

さらに台形を作るように折り返します

包帯止めでとめます、包帯止めがない場合はテープで止めるか、包帯の端を縦に引き裂いて結びます包帯止めでとめます、包帯止めがない場合はテープで止めるか、包帯の端を縦に引き裂いて結びます

 

各部位の包帯の巻き方